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「データセンターで電力10倍」など3本

NIKKEI GX 2024年4月23日

Editor's Focus エネルギーチームキャップ 山本夏樹

本日は「データセンターで電力需要10倍に」「金利上昇が再生エネ開発を妨げ」「欧州、30年に新築住宅の排出実質ゼロ」の3本を取り上げます。エネルギーチームキャップの山本夏樹が世界各地の報道などから紹介します。

データセンターで電力需要10倍に

米電力大手エクセロンのカルビン・バトラー最高経営責任者(CEO)はシカゴ地域の電力需要がデータセンター(DC)の新設ラッシュで10倍になる可能性があると警鐘を鳴らしました。米ブルームバーグ通信が19日、独自インタビューとして伝えました

域内では25件程度のプロジェクトが進み、約5ギガワットの需要が生まれそうだといいます。これは原子力発電所で5基分に相当する規模です。

人工知能(AI)の台頭が膨大なデータと電気を消費し始めています。米オープンAIの「Chat(チャット)GPT」で1回問答するときの消費電力量は一般的な「Google検索」の10倍に相当するといいます。DCは1カ所の新設で地域の電力消費が急増します。日本でも送電網へ与える影響の分析と対策が急ピッチで進められています。

金利上昇が再生エネ開発を妨げ

米国で長期金利の上昇が再生可能エネルギー開発を遅らせるとの懸念が強まっています。ロイター通信が18日に伝えました。金利が2ポイント上昇すると、自然エネルギーを使った発電のコスト回収に必要な収入額(LCOE)は2割押し上げられると、ウッド・マッケンジーの試算を引用して指摘しています。

再生エネは初期投資の重さ、収益化にかかる時間の長さが課題で補助金依存から脱し切れていない面があります。世界で金融緩和策が縮小に向かい、調達金利が上昇する局面で再生エネ事業は最も打撃を受ける産業の1つです。各国の脱炭素電源の整備計画も金融市場の動向によって見直しを迫られるかもしれません。

欧州、30年に新築住宅の排出実質ゼロ

欧州理事会は12日、改正建築物エネルギー性能指令(EPBD)を正式に採択したと発表しました。30年までに全ての新築住宅で排出実質ゼロを目指し、40年までに暖房などに使う化石燃料の使用を段階的になくす目標を示しました。今後は加盟国の承認を得て、国内法に反映されていきます。

欧州連合(EU)圏の温暖化ガス排出の3分の1以上は建築物によるものです。冷暖房や給湯などエネルギー消費は多岐にわたります。今後は住宅でも化石燃料を使うボイラーの廃止や太陽光の設置も求められることになります。

EPBDは野心的な内容で、民生分野にも脱炭素の波が押し寄せる象徴的な事例と言えます。家計の負担を抑え、民間の協力を取り付けられるか。脱炭素が抱える負担増という究極の課題に真っ向から向き合うことになりそうです。

AI-Driven Power Demand Is Set to Jump 900% in Chicago Area, Exelon CEO Says


Higher interest rates pose risk to renewable sector, hurting energy transition, say analysts


Towards zero-emission buildings by 2050: Council adopts rules to improve energy performance

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